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【デイリースポーツ歴代担当記者が振り返る白鵬】日本人よりも相撲を愛してくれた外国人

 史上最多45回優勝を誇る大相撲の第69代横綱白鵬(36)=本名白鵬翔、宮城野部屋=が1日、両国国技館で引退と年寄「間垣」襲名の会見を開いた。デイリースポーツの相撲担当記者が、白鵬を振り返った。

  ◇  ◇

 2007年の朝青龍サッカー事件を発端に相撲界が一連の騒動に揺れた時期のことだった。当時、まだ墨田区内にあった宮城野部屋に朝稽古取材に行った。稽古が終わって風呂を使った白鵬は腰にバスタオルを巻いたまま上がり座敷に腰掛け、新聞に目を通していた。視線の先には角界の不祥事を報じる記事。白鵬は顔を上げ、こちらを見ながらポツリとつぶやいた。

 「国技だから大丈夫だよね。国技だから大丈夫でしょう?ね?」

 私の同意を求めるような、訴えるような目と口調は今も鮮明に記憶に残る。そこにいたのは、自分が青春のすべてをかけた相撲界の行く末を案じる一青年の姿だった。

 以後白鵬は一心不乱に横綱の務めを果たす。朝青龍引退の10年2月から日馬富士昇進の12年11月まで、ひとり横綱としてゴタゴタ続きだった相撲界の屋台骨を支えた。土俵内外の言動で自分の価値を下げてしまったのは残念だが、大げさでなく白鵬がいたからこそ現在の相撲界がある。

 白鵬は根はまじめなお坊ちゃんタイプで、私から見れば日本人よりも相撲を愛してくれる外国人。なんだかんだいったって、親方になればきっと変わる。今は現役時代の実績をたたえ、今後の指導者としての活躍に期待したい。(デイリースポーツ・松本一之)

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