【朝原宣治の目】山県選手と多田選手は抜けている 決勝は3番手争いが激化か

 東京五輪代表選考会を兼ねて開幕し、男子100メートル準決勝で前日本記録保持者のサニブラウン・ハキーム(21)=タンブルウィードTC=は10秒30で1組3位に終わったが、タイムで拾われて25日の決勝に進んだ。日本記録保持者の山県亮太(29)=セイコー=は準決勝全体1位の10秒16で1組1位。桐生祥秀(25)=日本生命、多田修平(25)、小池祐貴(26)=ともに住友電工=も決勝に進出した。リオデジャネイロ五輪400メートルリレー銀メダルメンバーのケンブリッジ飛鳥(28)=ナイキ=は準決勝敗退。

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 山県選手と多田選手の2人は抜けている感じがしました。山県選手には余裕があるようにも見えました。決勝ではさらに上げられるように感じましたし、条件が整えば記録も期待できるでしょう。万全な準備が出来ているのではないかと思います。

 多田選手は持ち前の前半だけでなく、トップスピードに上げてからもリラックスしていました。最後は力を抜いていましたが、競り合って硬くならない状況であれば、決勝ではタイムも期待できるのではないでしょうか。

 今日のレースを見た限りでは、決勝は3番手争いが大変ではないかとみます。サニブラウン選手は走り込みが出来ていないので、体がちょっと絞れていないような状態ですが底力があります。小池選手は準決勝には合わせてきていましたし、デーデーブルーノ選手と柳田選手も調子の良さがうかがえました。

 心配なのは桐生選手の足です。25日は一本なので頑張って走れるとは思いますが、アキレス腱(けん)の不安があると気持ちも前向きになれず、動きが硬くなってしまうかもしれません。無理をして走ってさらに痛めるようなことがあれば、五輪までは1カ月。代表になったとしても心配です。(2008年北京五輪男子400メートルリレー銀メダリスト、「NOBY T&F CLUB」主宰)

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