阿部一二三 金へ「圧倒的に勝つ」 有観客に「応援は絶対力になる」

 7月23日の東京五輪開幕まで残り1カ月。柔道男子66キロ級代表の阿部一二三(23)は22日、都内で開催された所属のパーク24主催の壮行会に出席し「圧倒的に勝つ」と抱負を掲げ「自分の前に出る豪快な柔道をして金メダルを取れるように」と力を込めた。

 憧れ続けた夢舞台まであと1カ月。緊張感と自信が入り交じった表情で、阿部が決意を新たにした。

 「小さい頃から五輪で豪快に投げている選手を見て、すごくかっこいいなと思ってきた。自分も五輪の舞台で豪快に一本を取れるような柔道をして、たくさんの人に夢や感動を与えられたらいい」

 新型コロナウイルスの影響で大会は1年延期となったが、会場の50%、1万人を上限に観客を入れる方針が決まった。聖地日本武道館でも観客の後押しを受けられることに「選手からしたら心強い。応援は絶対に力になる」と前向きに捉えた。

 高校時代から頭角を現し、17、18年には世界王者にも上り詰めたが、代表決定までは苦しんだ。しかし、昨年12月には丸山城志郎(ミキハウス)との代表決定戦に勝利。「あの厳しい戦いに勝てたことは自信にもなった」と振り返り、「さらに気持ちが引き締まった。金メダルを取るんだという気持ちがさらに強くなった」と死闘を“血肉”に変えた。

 バルセロナ五輪男子78キロ級金メダリストでパーク24の吉田秀彦総監督(51)は「五輪は始まってしまえば金メダルを取るしかない。私も3回出て1回しか金メダルを取れなかった。強いから金メダルを取れるのではなく、取ったから強い」と実感を込め、「全員そろって金メダルを取ってほしい」とハッパをかけた。

 阿部は「残り1カ月だが、五輪当日はやるしかない」と使命感を燃やしつつ、「やるべきことをやり切って試合に臨むだけ」と浮足立つことはない様子。世界が度肝を抜くような豪快な柔道も、足元から着実につくりあげていく。

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