専門家が五輪パラでの検査法に警鐘 「自己採取ならいくらでもごまかせる」

 テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」が8日、4月末に公表され、今月中に最終版が発行される予定の五輪・パラリンピックでの選手や関係者の行動ルールをまとめた「プレイブック」の内容を検証。新型コロナ感染の検査について、長崎大学病院教授・森内浩幸氏は「自己採取に任せるやり方だったら、いくらでも陽性率が低くなるようにごまかすことができる」と警鐘を鳴らした。

 番組では、検査の手順として、まずだ液による抗原定量検査。ここで陽性または不確定の結果が出ると同じだ液でPCR検査を行い、陽性の場合は確定用の鼻咽頭PCR検査を実施。陽性となれば大会には出場できなくなると紹介した。

 さらに、抗原検査は医師、看護師を必要とせず、プレイブックには記載されていないが厚労省がだ液採取の注意点として「飲食や歯磨き、うがいの直後のだ液採取はウイルスの検出に影響を与える可能性があり、避けるべき」と発表していることも伝えた。

 PCR検査や抗原検査に約30年携わっているという森内氏は「検体の取り方でいくらでも感度、つまり陽性率が変わってくる。医師、看護師が直接検体を採取するなら別だが、自己採取に任せるやり方だったら、いくらでも陽性率が低くなるようにごまかすことができる。そういう誘惑にかられないような選手がいないとはちょっと考えにくいかなって、正直申し訳ないが思ってしまう」と指摘。

 キャスターの羽鳥慎一が「直前の歯磨き、うがい、飲食っていうのが相当な影響があるってことですね?」と確認すると「かなり影響ありますし、極端な話、本当の意味での水増しだってやりかねない。唾液ちょっと入れて、あと水をジャバジャバって入れちゃうと、それだけ感度はものすごく落ちちゃいますので」と、選手任せにするのは危険だと強調した。

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