荒井祭里がW杯日本史上初の銀 ノースプラッシュ連発!五輪へ圧倒的完成度魅せた

 「飛び込み・W杯」(5日、東京アクアティクスセンター)

 東京五輪最終予選を兼ねて行われ、女子高飛び込み決勝は、既に五輪代表に内定している荒井祭里(20)=JSS宝塚=が342・00点で2位に入り、銀メダル獲得の快挙を果たした。日本勢の個人種目の表彰台は2004年大会で女子高飛び込み3位の宮崎多紀理以来、17年ぶり。

 まるで吸い込まれたかのように、荒井はシュパッと水中へと消えた。10メートル、ビル3~4階の高さから、わずか2秒で落下したとは思えないほど、水しぶきを立てない「ノースプラッシュ」。基本であり、得点に直結する高い技術を、荒井は勝負の決勝で連発した。

 予選、準決勝では2、3本目でミスが出て5位通過。「決勝まで来たらやるしかない」。腹をくくって力強く飛んだ。踏み切りも入水もここぞで決め「本当にうれしい」。輝く銀メダルを胸に、満面の笑みで喜んだ。

 全体の難度はやや低め。5本中難度3点台はわずか2本で、2・9が1本、2・8が2本の構成だ。荒井を除く決勝11人中9人が3点台が全5本、もしくは4本。難度では海外勢に劣っても、圧倒的な完成度の高さを積み上げ、さらにW杯日本史上初の個人種目銀メダルを獲得するレベルまで磨き上げた。

 馬淵崇英コーチも、この入水は「彼女にしかできない」と絶賛。「しぶきも泡も消える。世界のコーチも『なんで?』と驚く」と言い、長所をより輝かせ五輪へ向かう方針だ。「感動的な入水、ノースプラッシュを5本全部飛べば、メダルは見える」と断言した。

 「五輪では日本中の人が見ているので、きれいで大きくてしぶきの立たない、自分の一番いい演技をしたい。目標はメダルを獲得することです」と荒井。「周りに人が集まるように」と、祭里と名付けられた20歳。美しいダイブで魅了し、世界中を“お祭り騒ぎ”にしてみせる。

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