紀平梨花は失速7位「申し訳ない」 上位2人の順位合計「13」ギリギリ五輪3枠確保

 「フィギュアスケート・世界選手権」(26日、ストックホルム)

 女子フリーが行われショートプログラム(SP)2位の紀平梨花(18)=トヨタ自動車=はフリー126・62点、合計205・70点で7位だった。坂本花織(20)=シスメックス=がフリー137・42点、合計207・80点で6位。日本は上位2人の順位合計が「13」以下となり、22年北京五輪の出場枠3を獲得した。宮原知子(23)=関大=は19位。優勝はアンナ・シェルバコワ(ロシア連盟)で、ロシア勢が表彰台を独占した。

 笑顔はない。祈りのポーズで演技を終えた紀平は、厳しい表情のまま小さく首を横に振った。転倒と回転不足が重なり、得点が伸びずフリー9位、合計7位。坂本の6位と合わせて「13」以内を死守し、ギリギリ北京五輪の3枠を獲得し「一応3枠取れたのでホッとしている」と話したが「申し訳ない」。

 ロシア勢の表彰台独占を阻むどころか、18年のシニアデビュー以降、国際大会でのフリー最低得点。「練習してきたことをしっかり出せるような力の入り具合じゃなかった」という。

 「足に力が入らず、ふわふわした感じ。気持ちは集中できているのに、体は寝ている状態というか…」。SPの演技は午後4時前。中1日でこの日のフリーは午後10時前に行われた。昼の「公式練習の方が調子が良かった」と振り返ったように、約6時間の差が体には響いたようだ。

 22年北京五輪の女子SPとフリーは今大会のフリーとほぼ同時刻で夜に予定されている。ただし、仮に大会序盤の団体戦に出場した場合、開催予定時刻は朝から昼にかけて。団体戦から個人戦まで中7日あるとはいえ“体内時計”の調整は、五輪の金メダル獲得へ課題となりそうだ。

 4回転4種5本を組み込んだトルソワや、4回転に挑みながらも演技をまとめて優勝したシェルバコワの演技も踏まえ「もっと難しい構成で練習して、本番で抑えるくらいの完成形にしないと」と早速考えを巡らせた紀平。「成績自体も悪い。足りないよと言われていると思う」。不安要素をもしのぐ圧倒的な自信をつけて、五輪の舞台で雪辱する。

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