紀平梨花4回転で逆転Vだ!巻き返し可能1・92点差SP2位発進

 「フィギュアスケート・世界選手権」(24日、ストックホルム)

 開幕し、24日の女子ショートプログラムは初優勝を目指す紀平梨花(18)=トヨタ自動車=が79・08点で2位発進した。16歳のアンナ・シェルバコワ(ロシア連盟)が81・00点で首位発進。全日本選手権2位の坂本花織(20)=シスメックス=は70・38点で6位につけた。18年平昌五輪4位の宮原知子(22)=関大=は59・99点で16位だった。女子フリーは日本時間27日早朝に行われる。

 演技を終えると、かみしめるように右の拳を握った。紀平は冒頭のトリプルアクセル(3回転半)を着氷。続く3回転フリップ-3回転トーループの連続ジャンプも降り、見せ場の片手側転も決めたが、2つのジャンプで軽度の回転不足の判定を受け出来栄え点(GOE)が伸びなかった。首位とは1・92点差。「4回転も入れられるくらいの位置に立てた」という自己評価の通り、フリーでの巻き返しが可能な位置につけたと言っていい。

 さいたまで開催された19年大会は、初出場初優勝を目指したが4位。SP7位で、首位と11点以上差がついたことが響いた。2年前の反省があるからこそ、冷静に、前向きに。得点差と自身の立ち位置を受け止めた。

 2連覇を果たした昨年12月の全日本選手権後は、米国、スイスで練習を重ねた。しかし「なんでか分からないけど。嫌だなって、スケート好きじゃないなって思ってしまうときがあった。やっていて、楽しくないとしか思えなかった」と紀平。氷へと向かうモチベーションが、なかなか上がらなかった。

 今季、コロナ禍でフィギュア界は大きな影響を受け、紀平が出場予定だった11月のGPフランス杯も感染拡大の影響で中止となった。「またなくなってしまうんじゃないかと思った」と紀平。SNSなどで寄せられるファンからの応援メッセージを読み、ネガティブになりがちな心を必死に奮い立たせてきた。

 だからこそ、思う。「演技で恩返しができたら」-。女王として感謝の言葉を伝えられるように。「調整して、1番いい状態に持っていけるようにして、ノーミスの演技を目指して頑張りたい」と闘志を燃やした。

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