羽生、コロナ禍の北京五輪への複雑な思い吐露「考えてはいけないというリミッターが」
「フィギュアスケート・全日本選手権」(26日、ビッグハット)
男子フリーが行われ、今季初戦となった五輪2連覇王者で、SP首位の羽生結弦(26)=ANA=は、合計319・36点で、5年ぶり5度目の優勝を飾った。同じく参考記録ながらスケートアメリカで世界王者のネーサン・チェン(米国)が出した299・15点を超える今季世界最高得点をマークした。
試合後、羽生は新型コロナウイルスの感染拡大により、開催が不安視される22年北京五輪についても言及。「率直に言っちゃうと、東京五輪をできていない今の状況で、僕個人としては、冬の五輪を考えている場合じゃないっていうのが…」と、率直な思いを吐露した。
出場すれば、当然3連覇の期待が懸かる立場。「フィギュアスケーターの一人として言えば、僕にとっては競技の最終目標。五輪は開催してもらいたい気持ちはありますし、そこに出て優勝したい気持ちももちろんあります」と語った上で「ただ、背景に東京五輪延期の現実があって、それもどうなるか分からない。僕個人としては最終目標である五輪を考えてはいけないというリミッターがかかっている。そもそもシャットダウンしているイメージが強い」と、複雑な心境を明かした。