世界の川内優輝 国内初女子マラソンペースメーカー 約15年ぶり日本記録更新後押し

 大阪国際女子マラソン(2021年1月31日・ヤンマースタジアム長居発着)の組織委員会は22日、招待選手として東京五輪代表の一山麻緒(23)=ワコール=や前田穂南(24)=天満屋=らの出場を発表した。野口みずきが2005年ベルリンで樹立した2時間19分12秒の日本記録更新へ、川内優輝(33)=あいおいニッセイ同和損保=を含めて男子3人がペースメーカーを務めることが決まった。

 お茶の間でテレビ観戦する人は一瞬、錯覚するかもしれない。先頭を走るのは一山でも前田でもなく、川内…という場面が何度となく映し出されそうだ。世界選手権4度出場の33歳が担うのはペースメーカー。女子では約15年4カ月ぶりとなる日本記録更新へ、“世界の川内”が後押しする。

 新型コロナウイルスの影響で、今大会は海外の招待選手がいない。日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは「この大会で記録を出して五輪への弾みにしたい。いい記録を出すためには女子選手だけでは出にくい」として、白羽の矢を立てたのが男子だった。

 国内女子マラソンで男子がペースメーカーを務めるのは初めて。川内は「『15年前から止まったままの時計を動かし、現状を打破する』という強い意志を持った選手・指導者・大会関係者・ボランティアのみなさん、それを期待するテレビの前の視聴者のみなさんとともに、その『想い』を全力でアシストしたい」とコメント。要請を引き受けた。

 瀬古氏は一山と前田に対して「(2時間)18分台も夢ではない。この2人に足りないのは記録」とハッパをかけた。女子マラソンの日本歴代10傑のうち、4つが大阪。川内の男気が日本女子マラソン界、そして浪速の街を熱くしそうだ。

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