錦織約4時間フルセット激闘制した!1年ぶり4大大会復帰で勝負強さ発揮

 エバンズに勝利後、ベンチに座る錦織圭(ゲッティ=共同)
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 「テニス・全仏オープン」(27日、パリ)

 開幕し、男子シングルスで19年8強の錦織圭(30)=日清食品=は1回戦で第32シードのダニエル・エバンズ(英国)に1-6、6-1、7-6、1-6、6-4で競り勝ち、6年連続で2回戦に進んだ。右肘手術や新型コロナウイルス感染を経て、19年の全米オープン以来約1年ぶりの四大大会で白星発進。2回戦でステファノ・トラバリア(イタリア)と対戦する。

 目の覚めるようなリターンを見舞ったかと思えば、簡単なボレーをネットにかける。スコアが示すように、錦織のプレーには波があった。約1年ぶりに戻ってきた四大大会の初戦を「終わり方だけは良かった」と自嘲気味に振り返った。4時間に迫る辛勝の代償は大きく、疲労感に満ちた吐息がコート上で漏れた。

 実戦復帰から1カ月弱で、技術も体力も本調子でないことは承知済み。想定外だったのは、冬到来かと思わせるような寒さに強風、そして試合を中断させた雨。空気は冷え込み「なかなか体が動かなかった」という。19年10月に手術を受けた右肘も「寒いと少し痛む」と明かし、球は湿気で重くなり、決定打が出にくい状況にも苦しんだ。

 それでも勝負強さと豊富な経験で白星をもぎ取った。第1セットは相手のスライスショットに攻め急いだと冷静に分析し、第2セットから「少しリラックスしてラリーを長くした」と我慢のテニスを意識。最終セットは「一番集中できた」と新たな武器のサーブアンドボレーも織り交ぜ、勝負どころでは鋭いリターンを決めた。

 長期離脱の影響で世界ランキングは下がり、序盤戦から強敵と当たる久々のノーシードで大舞台を迎えた。外出を制限されたホテル生活では機内食のような食事が冷えた状態で出された日もあり「ちょっときつかった」と、新型コロナウイルス禍の影響も受ける。「いつものローランギャロスとは違う。大変な試合だったので、しっかり休みたい」。初対戦となるトラバリアとの2回戦は心身の回復具合も鍵を握る。

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