カヌー・小松正治 薬物混入被害乗り越え2連覇 五輪予選へ「負けられない」

 「カヌー・スプリント日本選手権」(13日、木場潟カヌー競技場)

 各種目の200メートル決勝が行われ、男子カヤックシングルは東京五輪代表候補の小松正治(28)=愛媛県競技力向上対策本部=が39秒166で優勝し、2連覇を達成した。女子カナディアンシングルは桐明輝子(福井県スポーツ協会)が57秒928で2連覇した。

 小松は、既に他種目で五輪代表に決まっている藤嶋大規(自衛隊)を振り切って優勝した。朝から断続的に降る雨や、横から吹いてくる風でバランスを崩しながらも冷静にトップを死守。「ホッとしている。この種目では負けられないので」と現在位置を確かめた。

 18年1月に発覚した薬物混入事件では一時、暫定的資格停止処分を科されたが、後に被害が判明し復帰。逆境を乗り越え、来年3月のアジア予選で五輪切符獲得に挑む。最後の実戦で好感触をつかみ「ずっと目指してきた憧れの大会。目の前にあるのでつかみ取りたい」と雪辱を誓った。

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