琴奨菊が幕内通算715勝!稀勢超え歴代6位 最年長36歳元大関の意地で2敗キープ

 「大相撲7月場所・9日目」(27日、両国国技館)

 幕内最年長36歳、元大関の琴奨菊が玉鷲を激闘の末、寄り切って3連勝で7勝目(2敗)を挙げた。幕内通算715勝はライバルだった元横綱稀勢の里(現荒磯親方)を超え歴代単独6位となった。馬力が衰えぬプロ19年目の鉄人が優勝戦線に食らい付く。

 ともに優勝経験のあるベテラン同士、激しくぶつかった。幕内最年長36歳、琴奨菊は馬力自慢の35歳、玉鷲と真っ向勝負。突き押しの応酬に一歩も引かない。動きが一瞬、止まると頭からかまし一撃。最後は得意の左差しに組み止めて仕留めた。

 気迫満点、若さ全開、12秒8の激闘を制し勝ち越し王手。「(かましは)自然と体が動いた。体に染みついている。こういう相撲が取れたことを自信にして頑張りたい」と笑顔で振り返った。

 17年春場所で大関を陥落後、今場所で20場所、幕内を維持する。幕内715勝は同じ二所ノ関一門のライバルとして戦った元横綱稀勢の里の荒磯親方を超え、歴代単独6位。「やり残しがないように。支えてくれた人に恩返しができたら」とまだまだ通過点だ。

 今場所は立ち合いの仕切りがクラウチングスタートのように超前傾。前日テレビ解説の荒磯親方は「まだ上を目指そうと研究している」と、衰えぬ探究心を絶賛していた。

 部屋の幕内では22歳琴ノ若、20歳琴勝峰が台頭。「自分が若い力に乗っている」と本人は謙遜するが、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は最敬礼。「奨菊の存在がいい手本」と歴戦の36歳から若い2人が多くを学ぶ。

 場所前に小学校時代からの盟友で同学年の元関脇豊ノ島(現井筒親方)、元関脇栃煌山(現清見潟親方)が引退。「同じ時代を戦ってきた。その強さは根っこにある。それを自信にして頑張っていく」。時代を作った戦友らの代表、そして元大関の意地がある。トップと2差であと6日。16年初場所以来、2度目の賜杯をあきらめない。

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