桐生祥秀、太田雄貴ら総体経験し飛躍の五輪選手、学生たちを思いやる

 全国高等学校体育連盟(全国高体連)は26日、ウェブによる臨時理事会を開催し、今夏に東北から九州の21府県で開催を予定していた全国高校総合体育大会(高校総体=インターハイ、8月10~24日)の中止を決めた。高校総体が中止となるのは1963年に第1回大会が行われて以降、史上初めて。多くの競技で高校3年生にとっては集大成となる舞台だが、新型コロナウイルス感染拡大の終息の見通しが立たない中で、苦渋の決断となった。

 現在のトップアスリートたちも高校総体の経験を経て、飛躍した選手も多い。高校3年生の時に短距離3冠を達成している陸上男子100メートル前日本記録保持者の桐生祥秀(日本生命)は自身のツイッターで「みんなで乗り越えよう」と書き、長文を投稿。

 「全中がなくなり、インターハイがなくなり、今の中高生になんて声をかけたら元気が出るのだろう。中学生にインターハイがあるから頑張ろう、高校生にはインカレ、日本代表があるから頑張ろう、と俺は安易に言えない。なぜなら自分は全中やインターハイに出ているから。全国の舞台を本気で狙っていた中学生の自分、高校生の自分、はこれらの大会に全てをかけていた。大きい目標は大事だけど、目の前の目標も大事。その時その時思い切り走って練習したからこそ、今の自分がある」と、自身が当事者だった時期を振り返り、学生たちを思いやった。

 その上で「今はつらくてどうしたら良いか悩んだり泣いたりしている人もいるかと思います。自分に今できることはみんなの目標になること、コロナがおさまり大会が開始した時に元気な姿をみんなに見せることが自分のやることだと思ってます。お互い前向きに行きましょう 陸上 桐生祥秀」と、綴った。

 フェンシングの北京、ロンドン五輪メダリストで、平安高時代、史上初のインターハイ3連覇を成し遂げている現日本フェンシング協会の太田雄貴会長は、自身のツイッターを更新。太田会長は「高校生達、特に高校3年生には辛いニュースだと思います。インターハイを目標に頑張ってきた選手達の気持ちは痛いほどよくわかります」と思いやった上で「一方でインターハイの開催有無に関わらず、競技を通じて学んだことは多いと思います。それを言語化し、糧として、次の目標に向かって頑張って欲しいです」と、エールを送った。

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