聖火が日本に到着!…も強風で五輪相ら遅刻、空の五輪マークは一瞬で崩れる

 聖火特別輸送機“TOKYO2020号”のタラップ上で聖火を受け取り掲げる野村忠宏氏(左)と吉田沙保里氏
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 東京五輪の聖火が20日、特別輸送機「TOKYO2020号」でギリシャから空輸され、宮城県東松島市の航空自衛隊松島基地に到着した。いよいよ26日から国内での聖火リレーがスタートする。五輪開幕ムードが高まる一方で、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(66)は「違うシナリオを検討している」と初めて五輪延期の可能性を示唆。また、日本オリンピック委員会(JOC)の山口香理事(55)が「延期」の立場を示すなど、国内外で通常開催に反対する声が高まっており、7月24日開幕に揺らぎが生じ始めた。

 五輪の象徴を出迎えたのは、風速10メートルを超える強風だった。午前9時36分、アテネから約11時間の長旅を終えて聖火が到着。待ってましたとばかり、空から太陽が顔をのぞかせたものの、風には最後まで泣かされた。

 式典の最中、東松島市には暴風警報が発令されていた。風速18メートルの予測も出た中、東北新幹線も一時ストップ。橋本聖子五輪相ら一部の来賓も強風の影響を受け、到着遅れが見込まれたこともあり、約20分遅れで式典はスタートした。

 聖火リレー公式アンバサダーのサンドウィッチマン、石原さとみらによるトークセッションを短くするなどして、50分の予定を約30分に縮めて対応。橋本五輪相らは終了約10分前に駆けつけることができた。

 ここから見せ場の一つ、1964年東京五輪の開会式も彩ったアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が登場。カラースモークで空に5つの輪を描く…はずが強風にあおられ、煙は瞬く間に崩れてしまった。

 あいさつに立った東京2020組織委員会の森喜朗会長は「WHO(世界保健機関)の助言も踏まえて、安心・安全な大会に全力で取り組む」と決意を表明した。新型コロナウイルスの喧噪(けんそう)をよそに、ついにやってきた聖火。物言わぬ五輪のシンボルは、ただ静かに待ち続ける。

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