卓球女子で東京五輪代表の石川佳純（２７）＝全農＝が１日、ワールドツアーのカタール・オープン（３日開幕、ドーハ）への出発前に羽田空港で取材に応じた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、卓球界でも今月予定されていた世界選手権団体戦（釜山）が６月に延期となるなどの影響が出ているが、「ネガティブな気持ちは全くない」と不安を一蹴。今後のツアー大会の実施も不透明な状況で、今大会が当面最後の国際大会となる可能性も高いが、「今まで以上に１試合１試合を大切にしたい」と意気込みを語った。

　非常事態に対してもドッシリと構え、どこまでもポジティブだった。１日に１５回以上手洗いを徹底するなど、入念な予防策をとっているという石川。外出も極力控えているといい、フラストレーションがたまっているかと思いきや、「部屋の片付けにハマってます。こんまりメソッドを勉強していて（笑）」と目を輝かせながら明かした。

　“こんまりメソッド”といえば、世界でも話題となった片付けコンサルタントの近藤麻理恵氏が提唱する片付け術で、手にとってときめくものは手元に残し、ときめかないものを処分するという手法だ。外出できない時間を最大限に有効活用しているといい、「服とか、使いそうで使わない物とか（を捨てている）。いろいろとスッキリ。時間ができたので精神的な余裕もできた」と、晴れやかな表情で遠征に向かった。

　世界選手権がなくなったことで、カタールＯＰ後は少なくとも１カ月は試合がなくなる。昨年からは大会続きで、やりたくてもできなかった中長期的な練習に時間を割くことも可能となる。「しっかり練習する期間ができると捉えたい。自分自身そんなに戸惑っていないです」。落ち込むどころか、ときめいていた。