柔道・井上康生監督が男泣き 落選選手を思い「全てをかけて戦ってくれた」

 落選した選手のことを思い涙をこらえる柔道男子日本代表・井上康生監督=撮影・堀内翔
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 全日本柔道連盟は27日、東京都内で強化委員会を開き、男子73キロ級で2016年リオデジャネイロ五輪金メダルの大野将平や女子52キロ級で世界選手権2連覇中の阿部詩ら12人を東京五輪代表に選んだ。五輪実施の14階級で男子66キロ級以外の代表が固まった。

 男子代表の井上康生監督(41)は記者会見で代表を発表した後、「これまでの選考大会を思い浮かべると、ギリギリで落ちた選手の顔しか浮かばない」と言うと、思わず声をつまらせた。

 続けて、涙を流しながら「60キロ級の永山(竜樹)、73キロ級の橋本(壮市)もそう、海老沼(匡)…。81キロ級の藤原(崇太郎)。90キロ級の長沢(憲大)や村尾(三四郎)、100キロ級の飯田(健太郎)、羽賀(龍之介)、100キロ超級の影浦。本当に全てをかけて戦ってくれた」と、ひとりひとり名前を挙げて敬意を示した。ひと息ついた後は冷静になり「一番やってはいけないことだった。申し訳ありません」と頭も下げ、「彼らの思いもしっかり持った中で、日本代表として責任を持って戦わないといけない」と前を向いた。

 男子は60キロ級の高藤直寿、81キロ級の永瀬貴規、90キロ級の向翔一郎、100キロ級のウルフ・アロン、100キロ超級の原沢久喜。女子は48キロ級の渡名喜風南、57キロ級の芳田司、63キロ級の田代未来、70キロ級の新井千鶴、78キロ級の浜田尚里が選出されている。

 丸山城志郎(ミキハウス)、阿部一二三(日体大)という2人の世界王者が拮抗(きっこう)している男子66キロ級のみ、最終選考会の全日本選抜体重別選手権(4月4~5日、福岡)で決着をつける。

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