ナイキ新厚底が発売へ 関係者「とてつもなく速い」マラソン人類初2時間切りシューズ

 米スポーツ用品大手ナイキは5日、陸上長距離界で男女マラソンの世界記録更新など好タイムが続出し話題となっている厚底シューズの新モデルを29日に発売すると発表した。「ヴェイパーフライ(VF)」の次世代モデルの「エアズームアルファフライネクスト%」で、英紙ガーディアン(電子版)によると反発力を生む炭素繊維のプレート1枚を含む底の厚さは3・95センチ。ワールドアスレチックス(世界陸連)の新規則に抵触せず、7~8月の東京五輪でも使える見込みだ。

 シューズ戦争は終わらないのか。ナイキが世界陸連の新規則発表からわずか1週間後、規則に適合する新作を発表した。

 好記録ラッシュで、世界の長距離界を席巻している「VF」は“技術ドーピング”の議論を引き起こし、世界陸連は1月31日に新ルールを設定。靴底の厚さは4センチ以下、埋め込むプレートは1枚まで、今年4月30日以降の大会で履く靴は4カ月以上市販されていることなどを条件とした。底の厚さが最大で3・7センチ、プレートは1枚の「VF」は“合法”となり、五輪などで着用できることになった。

 ただ、男子世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(ケニア)が履き、昨年10月の特別レースで非公式記録ながら人類初の2時間切りとなる1時間59分40秒を出した試作品「アルファフライ」については、プレートが3枚使用されており、規制されるはずだった。

 今回、ナイキが発表した新シューズは、キプチョゲが履いた試作品の市販モデル。規制を先読みしたかのように底の厚さ3・95センチ、プレートは1枚になっており、29日発売で4カ月以上市販の条件もクリア。これなら、東京五輪での使用も可能となる見込みだ。

 ガーディアンによると、新発売される厚底シューズを履いた関係者は「とてつもなく速い。ほんの少しの努力で、通常の靴より前に進む」と話しており、同紙は「従来モデルはランニング効率を4~5%改善するが、アルファフライは7~8%の価値があるかもしれない」としている。

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