王者・桃田賢斗 東京五輪仕様でストレート発進 金メダルへの予行演習

 「バドミントン・ジャパン・オープン」(23日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 各種目1回戦が行われ、男子シングルスは前回王者で世界ランク1位の桃田賢斗(24)=NTT東日本=が同26位のデンマーク選手を2-0で下し、2回戦に進出した。また、今大会は来年7月24日に開幕する東京五輪の本番会場でテスト大会を兼ねて行われているが、試合で使うシャトルやマットなどの備品も本番と同じ物が採用されていることが関係者の話で分かった。“五輪仕様”で幸先よく1勝を挙げ、金メダルへの道筋を突き進む。

 桃田が“東京五輪仕様”で幸先よく1勝を挙げた。会場だけでなく試合備品まで五輪本番と全く同じ物を使っての初陣。攻め込まれて競る場面もあったが2-0で制し、「昨日会見で『(接戦で)弱気になってしまう自分から逃げない』と言ってしまったので、しっかり相手のコートに押していこうと。スピードを上げて主導権を握れた」とうなずいた。

 正真正銘の「プレ五輪」だ。スポーツ用具メーカーのヨネックスが東京五輪組織委員会とサプライヤー(備品提供)契約を結んだのは6月中旬。シャトル、ネット、ポール、アリーナの床に敷くコートマットも五輪使用が決まってから同会場で開催される大会は今回が初めて。また、ラケットを張り替えるスタッフも本番を想定して配備し、選手ごとの細かいリクエストに対応できる精鋭が結集しているという。

 周囲の機運が高まる中、来年4月までは代表争いが続く。現在世界ランク1位を堅持しているものの、「出場権を獲得するまでは(五輪本番を)全くイメージできてない」と桃田。「(開幕まで)もうあと1年かという感じ。時間が足りるのかな」と胸の内を明かしつつ、「毎日悔いなく練習したり、感謝の気持ちを忘れず1球1球貪欲にプレーしたい」と決意を新たにした。

 今大会は連覇が懸かるだけでなく、五輪金メダルをうかがう上でも試金石となる。「アウェーの大会とは違い、キツくなったところで皆さんの応援で一押しされる。力になる」。日本のファン、大会運営、全てをひっくるめた最高の予行演習が始まった。

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