丹羽孝希 五輪切符獲得へ“戦略的温泉療養”「いい状態、いい気力」で心身回復
卓球男子で五輪2大会連続出場の丹羽孝希(24)=スヴェンソン=が2日、ワールドツアー・韓国オープンに出場するため成田空港から出発した。1年間の東京五輪代表争いも後半戦に突入するが、「本当に僕の場合は(立場的に)余裕がないので。1大会1大会全力を出して、1試合でも勝てるように頑張りたい」と悲壮な決意を示した。
20年1月発表の世界ランクで日本勢上位2人がシングルスの五輪代表に決まる。現在は張本智和(木下グループ)が4位と抜けており、2番手の丹羽が13位で、3番手には水谷隼(木下グループ)が14位と肉薄。丹羽は「1個下に水谷さんがいるのでいつ抜かれるか分からないし、3人目(五輪団体戦代表)は協会推薦なので誰が代表になっても文句は言えない。僕としては何としても自力で(シングルス)代表を獲りたい」と強い覚悟をのぞかせた。
1試合ごとに五輪代表戦線が変動する過酷な世界。五輪に2大会連続で出場している経験もある丹羽にとっては休むのも“戦略”のうちだ。張り詰めた緊張感から少しでも解放されるため、6月の荻村杯ジャパン・オープンまでの3連戦を終えた後は1週間ラケットを握らず、温泉などで静養したという。
今季後半戦に向けて技術強化よりも心身の回復に重点を置いたといい、「今のいい状態をキープして、いい気力を持って戦うことを意識してリフレッシュしました」と明るい表情で話した丹羽。「休むことによってラケットを握りたくなるし、もっと頑張ろうと思うことができる」と、闘志をフル装てんして五輪切符をつかみ取りにいく。


