桃田賢斗「真摯に取り組む」時間の重み知る王者…五輪500日前に決意新た

 バドミントンの全英オープン男子シングルスで、同種目の日本勢初制覇を果たした桃田賢斗(24)=NTT東日本=が12日、羽田空港に帰国した。昨夏の世界選手権制覇に続くビッグタイトル獲得に「憧れの舞台で優勝できてすごく達成感を感じている」と喜びを語った。東京五輪開幕500日前となったが、「目の前の試合に全力を出すことは変わらない」とブレない姿勢を示した。

 これで何度目の凱旋帰国だろうか。昨年は国際大会で7勝を挙げ、世界選手権も初制覇した。しかし、120年の伝統を持ち、世界中のバドミントン選手が憧れる全英オープンで頂点に立った感慨は、桃田にとって特別なもの。「歴史ある大会のカップに自分の名前が刻まれるのは光栄なこと。来年も(優勝して)書いてもらえるように頑張りたい」と達成感をにじませた。

 「他の選手の勝ちたい気持ちと緊張感が伝わってきて、毎試合苦しい試合が続いた中で優勝できたのが、いつも以上にうれしい」。昨年9月に世界ランク1位に浮上してからは積極性を出し切れないこともあったが、今回は心技体全てで充実ぶりを発揮した。

 「1位の座を奪われたくないと保守的になってしまうことがあったが、今は逆に1位の人しか感じられないプレッシャーもあると、優越感じゃないが、ポジティブに考えている」。王者の重圧を超えた、開き直りの境地も身につけつつある。

 金メダルが期待される東京五輪開幕まで500日となったが、「目の前の試合に全力を出すというスタンスは変わらない」と強調。「(500日が)長く感じるか短く感じるかは自分次第。有意義に時間を使えるように真摯(しんし)に取り組みたい」。かつて回り道をしたからこそ、時間の重みに対する言葉に実感がこもった。

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