大迫傑初の棄権も「打ちひしがれているとか挫折があったとかはない」MGCへ前向く

 3日に行われた東京マラソンで4度目のマラソン挑戦で初めての途中棄権となった日本記録保持者の大迫傑(27)=ナイキ=が7日、都内で行われた日本実業団連合の日本記録褒賞贈呈式に出席した。式後に報道陣に対応し、東京マラソンを振り返った。

 「色んな方から心配していただいたり、残念だったねという声を掛けてもらったんですけど、もちろん結果としては残念。ただ、皆さんが思っているように、すごい打ちひしがれているとか、挫折があったというとそうではなくて、今までも例えば過去の大会、10キロのレースでも途中リタイアしてしまったとか、そういう瞬間は僕の陸上人生の中では多々あって、それと同じような感じ。次に向けて、また同じ努力をしていくのみととらえているので、凄く今は次に向かってポジティブな感情を持っています」。

 気温は6度を下回った上に、冷たい雨が降ったコンディションが影響したとみられるが「みんな条件は同じですし、その辺はしょうがない」。29キロ地点での棄権については「その前から止めようと思っていたんですけど、救護所が見当たらなかったり、人が多かったりしたので」。レース後には「スタート地点から寒くなって、身体が動かなくなり棄権せざるを得ない状況でした」と、大会事務局を通じてコメントしていたが、「あれはコメントを求められたので出しただけ。あんまり皆さんが思っているような理由が深くあるわけではなくて、ただ単にそこに続けることの意味がなかった。必ずしもゴールに辿り着くことがいいとは限らないですし、どこかで切り替えてということも。さっきも言いましたけど、マラソンだからってその大会は特別ではなくて、去年の10キロも止めてますし、2年ぐらい前のプリフォンテーンでも止めてる。僕の中ではその1つの大会と変わらない。注目が大きいので心配してもらって、非常にありがたいですけど。ダメージもそんなにないですね。ただその(棄権の)瞬間が僕に訪れたというだけ。やってきたことに今まで妥協はなかったですし、頑張っても出ない時は誰しもある。すべてが100パーセントではないので。その1つの可能性の中に今回が入った」と、淡々と振り返った。

 この日は昨年10月のシカゴマラソンでの2時間5分50秒の日本記録樹立を受けて、1億円が贈呈された。9月の大一番に向けて「そうですね。これからしっかり頑張って、また頂いたからにはしっかりとMGCを狙っていきたい。当たり前のことですけど。これを機にまたマラソンが設楽、他の選手とともに、MGCというものをさらに盛り上げていけたら、もっともっと熱い戦いができるんじゃないかと思う」と、見据えた。

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