貴景勝、連合稽古で高安と互角 昇進へ親方衆が太鼓判「大関に一番近い実力者」 

 「大相撲春場所」(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)

 初の大関とりに挑む関脇貴景勝(22)=千賀ノ浦=が4日、大阪府大東市で行われた二所ノ関一門の連合稽古で大関高安(29)=田子ノ浦=から三番稽古に指名され、12番取って5勝7敗と互角の勝負を演じた。申し合いも11番取り、計23番と関取衆で最多の番数を重ね心身ともに充実。一門の親方衆からは高評価が相次ぎ、早くも大関昇進へ太鼓判を押す声が挙がった。

 勢いナンバーワン、貴景勝が堂々と一門の主役だ。一門頭の高安から稽古の締めに指名されると、ど迫力の肉弾戦を演じ実力を存分に見せつけた。

 立ち合い、馬力で押し勝った。まわしを取られれば大関に完敗したが、突き押し勝負には一歩も引かない。一気に土俵外へ押し切る電車道で親方衆をうならせた。5勝7敗と星数もほぼ互角。最後はぶつかり稽古で大関の胸を借り、泥まみれで、力を出し尽くした。

 申し合いでは先場所優勝の関脇玉鷲(片男波)、220キロ超の巨漢、幕内逸ノ城(湊)らと11番。計23番と誰より精力的に暴れた。

 「稽古と本場所は違う」と一喜一憂しないのが精神力の強さ。「普通です。稽古場の良さで判断はしない。前に出て相撲は悪くないけど、いいと思わないように」と、独特の表現で気を引き締めた。

 昨年九州場所で13勝を挙げて初優勝し、先場所11勝。今場所が正式な大関とりで昇進は2桁勝利がノルマだ。

 一門の親方衆も高評価を連発した。尾車親方(元大関琴風)は「お互いに当たりは五分。それなりに星を残すと思うよ」と10勝に太鼓判。昇進を預かる審判部の阿武松部長(元関脇益荒雄)は「安定している。大関に一番近い実力者」と目を細めた。芝田山親方(元横綱大乃国)は「協会全体としても新星を期待している」と協会の看板候補に指名した。

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