貴景勝、新関脇勝ち越し王手 快勝にも「ボチボチ。普通っすね」

 「大相撲初場所・9日目」(21日、両国国技館)

 先場所優勝の新関脇貴景勝(千賀ノ浦)は錦木(伊勢ノ海)を退け7勝目(2敗)を挙げた。勝ち越しまであと1番とした。

 心掛けたのは、待ったをしないことだけ。余裕たっぷりの電車道だった。貴景勝が低く重たい当たりから錦木を突き起こし、一方的に押し出し。新関脇での勝ち越しに王手をかけた。

 快勝にも「ボチボチ。普通っすね」と支度部屋ではニコリともしなかった。「小結の7勝2敗と関脇の7勝2敗は、全く違う」と表現したように、対戦の流れがガラッと変わることを意識していた。

 小結で初優勝した昨年の九州場所と違い、後半に横綱、大関陣と対戦する。一番一番の重みや緊迫感が増す中、大関候補としての真価は今後に問われる。

 全勝の白鵬を追うが「2敗じゃ話にならない。優勝争いのことを言う資格はない」と、ひたすら無心。10日目は過去2勝5敗と分が悪い大関高安に挑戦する。終盤戦の盛り上げに、先場所V力士の踏ん張りは欠かせない。

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