横綱稀勢の里、稽古納め 大関高安相手に18番で15勝「来年こそという気持ち」

 「大相撲初場所」(来年1月13日初日、両国国技館)

 右膝負傷で先場所を途中休場し初場所で進退の懸かる横綱稀勢の里(32)=田子ノ浦が30日、都内の部屋で弟弟子の高安(28)と18番取って稽古納めをした。立ち合い、押し込み素早く右前ミツを引く相撲で圧倒。15勝3敗と上々の内容で2018年を締めた。

 馬力自慢同士、迫力ある攻防もあった。ともに下から攻め上げて押し合い。稀勢の里は土俵際、こらえて逆襲し押し勝った。課題にしてきた下半身の安定感も感じさせた。

 「(右前ミツは)心がけたところもあるし、上手を入れたらいいと思っていた。前に出て、当たり負けしないこと。大関だから圧力ある」と納得顔。27日から始めた高安との稽古は3日で54番。「動きは悪くない」とうなずいた。

 苦しんだ1年だった。左大胸筋など負傷の影響で横綱最長となる8場所連続休場と負の歴史を刻んだ。秋場所で10勝を挙げて再起したものの、先場所、87年ぶり横綱として初日から4連敗し、5日目から途中休場。場所後の横綱審議委員会(横審)で初めて「激励」の決議が取られた。初場所で結果が出なければ引退は現実味を帯びてくる。

 「思い通りにいかなかった1年。いいことがほぼほぼない1年。来年こそという気持ち」と前だけを見据えた。来年は平成の年号も最後となる。「いい年にしたい。自分次第だし、いいスタートが切りたい」と自らに言い聞かせるように語った。

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