【記者メモ】伊調馨がバッサリ短髪にした理由は…

 「レスリング・全日本選手権」(23日、駒沢体育館)

 女子57キロ級決勝が行われ、五輪4連覇の伊調馨(34)=ALSOK=が、リオデジャネイロ五輪63キロ級金メダルの川井梨紗子(24)=ジャパンビバレッジ=に3-2で逆転勝ちし、3年ぶり13度目の優勝を果たした。

 ボーイッシュなたたずまいはレスリング愛の表れだった。10月の復帰戦でも伊調のショートカットが目を引いたが、練習再開と同時期に伸ばしていた髪をバッサリと15センチ切ったという。「今練習がすごく楽しくて、髪を結ぶ時間ももったいなく思えて。短く切った方が1秒でも2秒でも長く相手に触ってレスリングできる」。少年のように見えるのは髪形のせいだけではなく、必死に競技に打ち込む日常の充実ぶりも若々しさにつながっているように感じる。

 今年1月にはALSOKの所属アスリートのほとんどが在籍する「教育・訓練部」から「広報部」に異動した。07年の入社以来「仕事=レスリング」だったが、実戦から遠ざかっていたため一般業務に携わりたいという本人の申し出だった。毎日通勤してデスクワークに専念していた時期もあったが、「OLに向いてない」とレスリング愛を再確認するきっかけにもなった。

 人はいるべき場所にいてこそ輝く-。今日の川井梨との決勝を見て、あらためてそう思った。(デイリースポーツ・藤川資野)

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