トリプルアクセル成功の細田采花、フリーでは2本に挑戦へ 「納得できる」SPで10位
「フィギュアスケート・全日本選手権」(21日、東和薬品ラクタブドーム)
女子ショートプログラム(SP)が行われ、今季、国内大会でトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させている細田采花(23)=関大=が、全日本選手権の舞台で自身初となる大技に成功。SP10位発進で、フリーでもトリプルアクセル2本を入れる決意を述べた。
「全日本でアクセルを跳ぶために滑ってきたようなもの。自分自身も納得できるSPだった」と出した61・41点は自己ベスト。昨年はフリーで大技を予定していたが、SPでミスがありフリーに進めなかった。「SPに(3回転半を)入れればよかったと悔いが残った。このままで終われない。もう一度挑戦しようと思った」と不屈の精神で挑んだ今年の全日本だ。
同門の後輩、紀平梨花とともに練習する中、20歳を過ぎてからトリプルアクセルを習得した。遅咲きの23歳の悲願達成に、演技後は観客からスタンディングオベーションが贈られた。演技後はトリノ五輪の金メダリスト、荒川静香さんに「アクセル-トー(ループ)が見たい」と声をかけられ「トーループをつけようかな」とコンビネーションにして2本を入れるつもりだ。
同じ浜田美栄コーチに師事する紀平の活躍に「お互い技術を高め合えるチーム」と言いながらも、「レベルが違うので1ファンとして応援している。かわいい妹です」と屈託がない。大阪出身で大の虎党のアクセルジャンパーは「笑顔で終われるようにしたい」と、23日のフリーで再び観客に伝家の宝刀を見せる。