大相撲の九州場所で初優勝を果たした小結貴景勝（２２）＝千賀ノ浦＝が３０日、兵庫県西宮市の母校・仁川学院小で「優勝報告会」を行い、児童、保護者ら約４００人から祝福された。

　講堂に主役が現れると、児童らから拍手と大歓声。花束を受け取ると、２、５、６年時の担任・橋本浩教諭（５０）から「愛してるよ！」とかけ声で「貴景勝関おめでとう！」の大コールが巻き起こった。

　自らも過ごした講堂、当時と同じ制服に貴景勝も感激。「小学６年はここで育っていろいろやった。うまくいかないこともある。プロに入っていろいろあったけど、自分でうまくいくようにどうやって頭を働かせるか。そうやった方が何もしなかった時に比べて早くいい時が来る気がする。うまくいった時は続ければいいし、うまくいかない時はどうするか考えて。学校生活を楽しんで送ってくれたら。財産になるし、小学校の気持ちを忘れたらいけない」。壇上のあいさつで後輩らに語りかけた。

　記念撮影の後は橋本教諭と並んで囲み取材に応じた。教諭から教わったことに「小さい時から夢をかなえろ」と言われたこと、「うそをつくな、男としてひきょうなことをするな」と“男の道”を教わったことを挙げた。

　やんちゃな子だったようで、一番、先生から怒られたことは「駅のティッシュの自販機を壊したこと」と苦笑い。「常に先生が外れたりすると戻してくれた。厳しくしてもらってありがたかった」と感謝の言葉を述べた。

　橋本先生も教え子の“凱旋”に感無量。「だいぶ空気を読めるようになったのは成長したところ。変わっていないのは小６の時の目をしている。やんちゃな部分が残っている」と見抜いた。「ケガだけはしないように。それに尽きます」とエールを送った。