手探りの開幕のTリーグ 高価格裏目で満員ならず、運営は粗目立つ

卓球の国内外の有力選手を集めた新リーグ「Tリーグ」の開幕セレモニー=東京・両国国技館
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 「Tリーグ・東京3-1彩たま」(24日、両国国技館)

 新リーグが開幕を迎え、日本代表選手を揃える東京が彩たまを3-1で下し、歴史的な開幕戦を飾った。第1試合のダブルスで水谷隼、松平健太組、第2試合のシングルスで大島祐哉が連勝を飾ると、第3試合に登場した史上最年少全日本王者で、世界ランク8位の張本智和(東京)は、彩たまの同9位黄鎮廷とのエース対決を3-0で制し、チームの勝利を決めた。第4試合では水谷が敗れ、勝ち点獲得は3にとどまった。

 オープニングイベントでは生のオーケストラの演奏をバックに選手が登場するなど、華々しい船出が演出されたが、一方で多くの課題も残した。観衆は5624人。コートサイドの最高10万円のスーパープレミアムシートこそ完売したものの、強気な価格設定となった4万円のマス席には空席もあり、また3000円から6000円の2階席も空席が目立った。これまでの国内の試合では考えられなかった人数を、平日の夜に呼ぶことは成功したものの、目標としていた満員はならず、寂しさは残った。

 会場の雰囲気作りもまだ手探りの状態。第1試合は観客の声援もまばらで、応援に仕方が分からず戸惑っているようでもあった。試合の盛り上がりにより、徐々に大きな声援がとぶようになったものの、松下チェアマンは「盛り上げ方には課題が残った。プレーは喜んでもらえたと思うが、それ以外の演出に課題がある」と、認めた。

 運営面でも選手紹介の際に、東京の松平健太の紹介時に、同チームながらこの試合に出場しなかった田添健汰の写真がビジョンに表示されるなど不手際も。取材などイベントがすべて終了したのは22時半だったが、スタッフを含めたすべての施設完全撤収時間は23時で、関係者はバタバタと会場を後に。まるで5試合目までもつれた場合を想定していないかのようなスケジュール管理だった。

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