羽生結弦 新ルールの意外な難点語る 演技30秒の短縮は「4分の方がキツい。忙しい」

 今年2月の平昌五輪でフィギュアスケート男子66年ぶりの連覇を達成した羽生結弦(23)=ANA=が30日(日本時間31日)、練習拠点のカナダ、トロントで練習を公開し、今季のプログラムを発表した。フリーは自ら名付けたプログラム「Origin」。憧れの“皇帝”プルシェンコがかつての採点方法で芸術点でオール6・0(満点)を記録した伝説のプログラム「ニジンスキーに捧ぐ」をモチーフにアレンジを加え、「自分の起源、始まりの意味を持たせた」。SPはかつてジョニー・ウィアーが使った「秋によせて」に決めた。ともに自身の“原点”をテーマにした。

 今季からルールが大きく変更となった。各要素の出来栄え点(GOE)はこれまでのマイナス3~プラス3の7段階から、マイナス5~プラス5の11段階に。男子フリーの滑走時間はこれまでの4分半から4分に。ジャンプの要素も1つ減った。これまですべての後半のジャンプは基礎点が1・1倍されていたが、SPが最後の1回だけ、フリーは終盤の3回だけとなるなど、大幅変更。

 羽生がこれまで持っていたSP、フリー、総得点の歴代最高得点は「歴史的な記録」に移管され、これまでの統計はリセットされることになった。SP、フリー、総得点の3つのカテゴリーで「歴史的な記録」の1位を獲得した羽生は、「自分としてはあの3つのプログラム、SEIMEI、バラード第1番、そしてホープ&レガシーが、あの記録として残ったのはすごく、正直いってビックリしましたし、あとはもう正直いってすごく嬉しいなっていう気持ちもあります」と笑みを浮かべた。

 新ルールでは最高点を狙っていく気持ちはなく「あとはもう若い世代が、若いっていっても自分と3つしか違わないけど、その世代が新しいルールになって、どういう風に戦っていくのかもある意味楽しみ」と、達観した様子で話した。

 ただ、新ルールには思わぬ難点もあるという。「1つだけ言わせてもらうと、4分半が4分に変わったけど、実は4分の方がキツい」と明かし、気を抜くところがないことを強調。「ジャンプが1個減ったしと思われるかもしれないですけど、実は4分の方がキツいというのは最近感じてます。忙しいんですよ。トリプルなら僕たちは助走含めてランディングまで10秒ぐらいでとべる。そうすると20秒削られることになる。なのでその分、忙しくはなりますし、色々勉強しながら、研究しながらプログラムを作らないとなと思ってました」と、思いを巡らせた。

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