羽生結弦「皆さまとだからこそ取れた」国民栄誉賞表彰式 異例の記念品辞退

 平昌五輪フィギュアスケート男子で66年ぶりの連覇を成し遂げた羽生結弦(23)=ANA=の国民栄誉賞表彰式が2日、官邸で行われた。故郷仙台の伝統織物のはかま姿で臨み、安倍晋三首相から表彰状と盾を授与された。個人としては26人目で最年少の受賞。冬季競技からは初の受賞となった。受賞者の希望も込められる恒例の記念品については「皆さまを代表して(の受賞)という気持ち。僕個人の気持ちは出したくない」と辞退した。

 スッと伸びた背筋に、日本男児の誇りがにじんだ。羽生の国民栄誉賞は、昨年11月に右足首に大けがを負いながら復帰して五輪連覇を果たしたことや、東日本大震災を乗り越えて偉業を達成し、国民に感動や勇気、社会に夢や希望を与えたことが評価された。

 「この賞と、皆さまの期待とともにこれからも進んでいきたい」。国民栄誉賞を胸に、王者として歩む決意を語った。

 記念品は辞退した。「皆さまを代表して(の受賞)、皆さまとだからこそ取れた賞という気持ちがすごくあった。僕個人の気持ちはあまり出したくない」と考えたからだった。支えてくれた周囲への感謝を忘れない。気配りにもスターとしての自負が感じられた。

 凛とした立ち姿に映えるはかまは、仙台市の伝統的な絹織物である「仙台平(せんだいひら)」。人間国宝の甲田綏郎(よしお)氏から贈られたもので、羽生家の家紋もあしらわれているという。

 応援してくれる人、ふるさと東北の人へ思いをはせながら「今回の明るいニュースが、皆さまにとって明るい光になったらうれしいし、そういう存在にならなければいけないなとあらためて思った」と言った。

 日本中、世界中から注がれる声援や期待を受け止める。だからこそ「その期待に応えられるだけの努力、技術、芸術を持っていなければいけないと強く思っている。これからもさらに身を引き締めて頑張っていきたい」。国を背負って戦ってきたが、これまで以上の強い自覚を持って、日本を代表する人間として生きていく。

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