プロ転向…川内優輝の覚悟 スポンサー集めには消極的「お金のために走るんじゃない」

来年4月のプロ転向を表明した川内優輝=成田空港
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 世界最古のマラソンと呼ばれるボストンマラソンで日本人31年ぶりとなる優勝を飾った“最強市民ランナー”川内優輝(31)=埼玉県庁=が19日、成田空港に凱旋帰国し、今年度いっぱいで埼玉県職員を退職し、来年4月でのプロランナー転向を電撃表明した。

 ひとえにプロといってもこれまでの選手たちとは違い、あくまで川内らしい新たな形で走り続けていくことになりそうだ。

 「お金のために走るんじゃない」。

 体操の内村航平や、競泳の萩野公介のように、通常プロになった選手はマネジメント会社を付けて、スポンサーを集めるが、川内はスポンサーの獲得には消極的。12年の東京マラソンで2位に入り、ロンドン五輪代表入りし、プロランナーとなった親交のある藤原新が苦労する姿を目の当たりにしており「藤原新さんを見ていると、競技に集中するため(のプロ)であるはずだったのに、スポンサーにひきずられてしまってなかなかうまくいかないという部分もあった。自分が競技に集中するためには、積極的に何かマネジメント会社を付けて求めるとかはする必要はないのかなと思ってます」と、スポンサーに縛られない形での競技に打ち込みたい構えだ。

 公務員としての安定した給料はなくなるが、基本的には今回のボストンマラソンの賞金1600万円を資金として、今後のレースの賞金、また、これまでは公務員規定に抵触するため断っていた出場料も受け取れるようになり、競技生活を運営していく。「結果が出なくて、お金が底をついたら、またどんな仕事でもしますよ」と笑いながら、覚悟を決めた表情で空港を後にした。

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