稀勢の里、連合稽古に不参加 必死に独自調整するも遅れ否めず…どうなる春場所

 春場所に向け始まった二所ノ関一門の連合稽古(共同)
3枚

 「大相撲春場所」(11日初日、エディオンアリーナ大阪)

 左大胸筋の負傷などで5場所連続休場の横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=が5日、大阪府堺市の尾車部屋で行われた場所前恒例となる二所ノ関一門の連合稽古を欠席した。昨年初場所後に横綱に昇進してからは初の不参加。状態を見極める場に位置付けてきた一門の行事だけに、調整遅れは否めず、春場所出場は極めて厳しくなった。

 場所前の一門連合稽古を稀勢の里が初めて欠席した。昨年春場所で左上腕部などに重傷を負った後、迎えた夏場所前も、初の全休となった同秋場所前も欠かさなかった恒例行事。一門頭として今回ばかりは参加の責任を果たせなかった。

 師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は「部屋で調整している。自分の体と相談しながら。きょう本人と話して(欠席を)決めた。場所に向けて必死にやっている。何とか体を整えてやっていく」と説明し、独自調整を優先した。6日も行われる連合稽古も当日の状態を見て判断する。

 2月25日に大阪入りし、弟弟子の大関高安と三番稽古で番数を重ねた。毎場所、状態を見極め、出場の可否を判断してきたのが連合稽古。その重要な場を欠席したことで出場は極めて厳しくなった。

 尾車親方(元大関琴風)は、「何場所も(休場が)続いたから今度出ても同じだったら、と思って当たり前。休む勇気、出る勇気。出て来るなら吹っ切らないと。中途半端が一番ダメ」と、横綱の心中を察していた。

 次の出場場所で進退を懸ける覚悟であることを稀勢の里は明言している。昨年、奇跡の大逆転優勝を果たした大阪ながら、万全に戻らないなら、6場所連続休場の決断もやむをえない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス