貴乃花親方の理事解任理由は「報告義務の懈怠及び協力拒否」 報告書5枚

理事会に臨む貴乃花親方=両国国技館(撮影・棚橋慶太)
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 大相撲の元横綱日馬富士が貴ノ岩を暴行した事件で、処分が先送りとなっていた貴ノ岩の師匠・貴乃花親方の懲罰を協議する日本相撲協会の臨時理事会が28日、東京・両国国技館で行われ、理事解任(降格)の処分が下った。臨時評議委員会を来年1月4日午前11時から国技館で行い、処分が正式決定する。理事から2階級降格の役員待遇委員となる厳しい処分となる。

 日本相撲協会は、貴乃花親方の処分に至った経緯を5枚にわたる報告書にまとめ、報道陣に配布した。報告書によると1枚目に危機管理委員会が作成した事実の概要が記され、2枚目以降に「本件における貴乃花親方の報告書義務の懈怠及び協力拒否について」と題して結論と理由を説明している。

 報告義務の懈怠についての結論では「理事・巡業部長として、貴ノ岩の受傷を把握した直後か被害届の提出前、遅くとも被害届の提出後には速やかに公益財団法人日本相撲協会へ報告すべき義務があったにもかかわらず、怠った貴乃花親方が被害者側の立場にあることを勘案してもその責任は重い」とした。その後、約2枚に渡って理由を説明した。

 また、危機管理委員会による調査への協力拒否についても、結論として「委員会による調査は協会執行部の決定に基づくものであり、理事、巡業部長ないし協会員としては、同調査に協力すべき義務があったにもかかわらず、貴乃花親方は、正当な理由がないのに、委員会による貴ノ岩及び貴乃花親方に対する再三の聴取要請を拒否し続け、11月30日の協会の定例理事会において、警察の調査が終了した後は貴ノ岩の聴取に協力すると確約し、さらに、全会一致で、日馬富士の暴行問題に関して全ての理事、幹事、協会員などが結束して協力していくことを決議したにもかかわらず、12月18日まで委員会による貴ノ岩等への聴取要請も拒否してその義務を怠った。貴乃花親方が被害者側の立場にあることを勘案してもその責任は重い」とした。

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