貴乃花親方、理事解任も「(弁明は)とくにありません」 八角理事長「義務に反する」

理事会に臨む貴乃花親方(左)=両国国技館(撮影・棚橋慶太)
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 大相撲の元横綱日馬富士が貴ノ岩を暴行した事件で、処分が先送りとなっていた貴ノ岩の師匠・貴乃花親方の懲罰を協議する日本相撲協会の臨時理事会が28日、東京・両国国技館で行われ、理事解任(降格)の処分とすることを決めた。理事から2階級降格の役員待遇委員となる。来年1月4日の臨時評議員会に諮り、正式に決定する。

 「とくにありません」-。降格処分を伝えられた貴乃花親方は、八角理事長から弁明の機会を与えられると、そう答えたという。約1時間の臨時理事会を終えた貴乃花親方は、報道陣の問いかけに無言を貫き、迎えの車に乗って国技館を後にした。

 その後、八角理事長、危機管理委員会の高野利雄委員長らが会見を行い、「本件に関する貴乃花親方の責任について」と題した「事実関係」、「本件における貴乃花親方の報告義務の懈怠及び協力拒否について」の2項目で構成されるA4用紙5枚の書面を配布し、処分に至った経緯を説明した。

 巡業部長でありながら秋巡業中の出来事の報告義務を怠り、協会危機管理委員会による調査協力の要請を何度も拒否した貴乃花親方の一連の行動を批判した上で、八角理事長が「貴乃花理事の行為は理事の忠実な義務に著しく反するものと言わざるを得ません。理事会では危機管理委員会の報告を受けて協議しました。その結果、貴乃花理事の解任を評議員会で審議していただくべきとして、全会一致で評議員会の招集を決議しました」と来年1月4日、臨時評議員会で貴乃花親方の理事解任を諮ることを明かした。

 相撲協会の懲戒には、軽い順にけん責、報酬減額、出場停止、業務停止、降格、引退勧告、懲戒解雇があり、貴乃花親方は3番目に重い降格処分となった。

 それでも貴乃花親方は1月の理事選に立候補することは可能。2階級降格した場合、役員待遇委員となるが、師匠として部屋の弟子の指導はできる。貴乃花親方が務めていた巡業部長は、春日野親方が広報部長と兼務する。

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