羽生結弦 氷上練習再開へ 調整期間1週間 厳しい状況も…全日本出場あきらめない

 フィギュアスケート男子で11月のNHK杯の公式練習中に右足関節外側じん帯を損傷したソチ五輪金メダリストの羽生結弦(23)=ANA=について、日本スケート連盟は13日、都内で行われた理事会後に現状を発表した。小林芳子フィギュア強化部長(61)が本人のコメントとともに、近日中の氷上練習再開の見通しを示した。羽生自身は、依然として五輪代表最終選考会となる全日本選手権(21日開幕・東京)への出場意思を持っており、ギリギリまで調整を続ける。

 羽生はまだ全日本での復帰を諦めていなかった。小林強化部長は13日朝に届いたという羽生本人のコメントを発表。「通常の捻挫よりも治りが長引くじん帯を損傷していることがわかりました」と想定よりも回復に時間がかかっている現状に触れつつ「今後、氷上に立ち、左足を中心に、ストロークやクロスなど単純に滑ることだけから始め、少しずつ負荷を上げ、右足でのターンなどをできるようにしていきたいと思ってます」と、近日中に氷上練習に復帰する意向が示された。

 小林強化部長によると、本人は依然として21日開幕の全日本選手権への出場意思は持っており、残り約1週間、ギリギリまで調整し、出場の可能性を模索するとみられる。

 ただ、状況は厳しい。羽生は11月9日のNHK杯の公式練習中に4回転ルッツを跳んだ際に転倒し、右足関節外側じん帯を損傷。完全復帰まで4~5週間の見通しが示されたが、氷上に乗れないまま、すでに1カ月が経過。ここから1週間でジャンプなどの感覚を取り戻すのは、羽生といえども至難の技だ。

 選考要項には負傷などで全日本に出場できなかった場合の“救済条項”もあり、羽生は世界ランクや今季最高点などから全日本に出場しない場合でも、五輪代表入りは確実。ただ、その場合、約4カ月実戦から離れ、“ぶっつけ”での五輪出場となる可能性もある。

 羽生にしか挑戦できない66年ぶりの五輪連覇。偉業を見据え、己の身体と相談しつつ、ベストの選択を探る。

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