新体操・皆川が種目別フープで銅メダル ロシアでの強化奏功で快挙

 「新体操・世界選手権」(30日、ペーザロ)

 個人2種目が行われ、種目別決勝のフープで昨年のリオデジャネイロ五輪代表の皆川夏穂(20)=イオン=が17・700点で銅メダルを獲得した。日本勢の個人としては1975年大会のフープで金メダルに輝いた平口美鶴以来42年ぶりの表彰台。皆川はボールでも予選の上位8人による決勝に進み、16・300点で8位。16歳で初出場の喜田純鈴(エンジェルRG・カガワ日中)はフープで決勝に進出し、16・650点で7位となった。

 しなやかな身のこなしに巧みな手具操作。名曲「オール・バイ・マイセルフ」に乗せた皆川の舞は、珠玉の1分半だった。銅メダルを首に下げた20歳のエースは、喜びの言葉に実感を込める。「世界選手権でのメダルは初めてなのですごく重い」。新体操の強豪国ロシアに練習拠点を移してから4年。日本体操協会の攻めの強化策が結実した瞬間だった。

 種目別決勝のフープ。技の難度で上回る双子のアベリナ姉妹が金、銀メダルを獲得したが、長身170センチの体で長い手足を生かした表現面は勝るとも劣らなかった。モスクワ郊外にある国立のトレーニングセンターでは世界のトップ選手を身近に感じながら練習が積める。「ロシア選手のメンタルの強さ、無駄のない動きを学んだのが大きい」と才能は花開いた。

 日本は08年北京、12年ロンドンと五輪2大会連続で個人の出場を逃した。「質の良い選手を選んでロシアを拠点に練習させている。(メダルの要因は)選手選考や強化の仕方だと思う」と日本体操協会の石崎副会長。20年東京五輪も見据えた改革に、海を渡る決意を固めた皆川が応えた。

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