大露羅が小錦超えの288キロ!歴代最重量21年ぶり更新!

 大相撲の現役力士の健康診断が22日、東京・両国国技館内で行われ、三段目の34歳、大露羅(おおろら)=山響=が、1996年春場所前に計測した元大関小錦の285キロを上回る歴代最重量の288キロを計測した。故北の湖理事長(元横綱)にスカウトされた史上初のロシア出身力士が21年ぶりに新記録を刻んだ。

 “幻”じゃない。オーロラが、ついに一番に立った。長年、体重測定を見てきた協会関係者が「超えた!!」と興奮した。横綱、三役ら多数の関取も受診した健康診断で、三段目の大露羅が主役を奪った。元大関小錦を3キロ上回る288キロの歴代最重量をマークした。

 2月の計測時は283・8キロで、あと1・2キロに迫っており突破は間近だった。21年ぶりの新記録に「(昨夜)おにぎり1個を食べて、それが効いたんじゃないかな」と、大きな顔に笑みを浮かべた。

 夏場で食欲が増えたわけではない。土手をウオーキングし、食事は昼だけ。体重増に気をつけていただけに「狙っていない。更新はビックリ。やせていると思ったら増えていた」と苦笑い。それでも「永遠に名前が残る」と、相撲史の一番に名を刻んだことに感激した。

 故北の湖理事長にスカウトされ、14年も付け人を務めた。偉大な師匠には本当にかわいがられた。「(天国で)『ばかやろー』って言ってますよ」と、最重量には頭をかいた。34歳、現役を少しでも続けることが師匠への恩返しになる。

 かつて血管が脂肪で埋まり献血を断念したこともあるが、この日の採血はスムーズにクリアした。「何とか頑張りますよ」。まだまだ成長中の史上最大の巨漢は、汗をかきながら国技館を後にした。

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