浅田真央「全部出し切った。悔いはない」晴れやか会見、最後は振り返り涙隠す

大勢の報道陣を前に心境を語る浅田真央=都内
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 現役引退を表明した女子フィギュアスケートの浅田真央(26)が12日、都内で引退会見に臨んだ。「気持ちも体も、自分の気力も全部出し切ったので、今は挑戦して何も悔いはないです」と晴れやかな表情で言い切った。

 無数のフラッシュを浴び、上が白のVネックブラウスとジャケットで下が黒のスカート姿で笑顔を見せながら登場した浅田は冒頭で、「本日はお忙しい中、このような場に集まりいただき本当にありがとうございます。2日前にホームページで発表しましたが、またあらためてご報告致します。私、浅田真央は選手生活を終える決断を致しました。長い選手生活だったんですけど、たくさん山がありました。でも、そのたくさんの山を乗り越えられたのも支えてくださった方々やたくさんのファンの方々の応援があったからだと思っています。きょうは感謝の気持ちを皆さんにお伝えできればと思い、このような場を設けさせていただきました。本日はよろしくお願い致します」と語った。

 引退決断のきっかけとなったのは、12位に終わった昨年12月の全日本選手権だった。ソチ五輪後、休養を経て復帰したが、「今のスケート界の時代はすごいので、私自身もついていけるのかなという思いが強くなったり、体の部分でも復帰前よりも少しつらいことの方が多くなりました」と弱気になることもあったという。1シーズンを乗り切ったものの、2シーズン目に当たる16-17年は苦しみ、「最後の全日本選手権で『あっ、もういいんじゃないかな』と思いました」と告白した。

 やり残したことはないか、との質問には「やり残したことが何だろうと思った時に、なかったので、それだけやりつくしたんだろうと思います」とすがすがしい表情で言い切った。

 この日の服装も黒のスーツにすべきか、着用した白のジャケットにすべきか悩んだというが「自分の気持ちとしては晴れやかな気持ちなので、この服を着ています」と理由を明かした。引退を決めたのは2月だったと明かした。発表までは約1カ月を要したが、「いろいろと自分の気持ちの準備だったりもあり、きょうに至りました」と説明した。「私自身、本当に晴れやかな気持ちでこの場にいます」と、心に迷いがないことを強調していた。

 ただ、会見の最後。こみ上げるものが抑えきれなくなった。「本当に晴れやかな気持ちで引退をむかえることができました」と最後のあいさつをした後に、約20秒沈黙。表情を崩さないよう、必死にこらえていたが、涙を見せまいとしたのか後ろを振り返った。「笑顔で…前に進んでいきたいと思っています。皆さん本当にありがとうございました」と絞り出し、拍手の中、会見場を後にした。

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