三原舞依がSP4位から逆転V 明子超えた!日本歴代4位の200点

 女子フリーの演技を終え、笑顔を見せる三原舞依=江陵(提供・共同通信社)
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 「フィギュアスケート・四大陸選手権」(18日、江陵)

 来年の平昌冬季五輪のテスト大会を兼ねて行われ、初出場の三原舞依(17)=神戸ポートアイランドク=が合計で自身初の200点台となる200・85点をマークし、ショートプログラム(SP)4位から逆転優勝した。SP10位の樋口新葉(16)=東京・日本橋女学館高=は9位、SP9位の本郷理華(20)=邦和スポーツランド=は10位だった。また、19日に行われる男子フリーを前に、SP3位の羽生結弦(22)=ANA、同2位の宇野昌磨(19)=中京大=は練習リンクで調整した。

 主人公の名は、三原舞依。表彰台の一番上で、誰よりも輝く笑みを浮かべた。「1位という場所にいることが信じられない。本当に夢のようです。目標の200点を超えられて、すごくうれしい」。あふれ出る思いが自然とその声を弾ませた。

 冒頭の3回転ルッツ-3回転トーループを成功すると、その後も流れるようにジャンプを成功。平昌五輪の会場であるリンクを、熱を帯びた拍手が包んだ。自身初の200点超えに大きくガッツポーズ。シニア1年目で初タイトルをつかんだ。

 スケートを始めたのはテレビで見た浅田真央に憧れたから。ジュニアでも徐々に活躍の場を広げていた一昨年末、全身の関節が痛む難病「若年性特発性関節炎」を発症した。一時は立つことすらできなかったが、失意の入院生活を励ましたのも、テレビで見続けたスケートだった。氷から離れていた4カ月間は痛みが出る膝や足首をカバーするために筋力強化を徹底。地道に再び舞うための下地を作った。

 復帰シーズンと、逆境から王子様に見初められる物語とを重ね、中野園子コーチがフリーの演目に選んだのが「シンデレラ」。三原は「氷に戻ってこられてよかったってうれしさが、ここまでこられたきっかけ」と言う。「今ここにこられているのはたくさんの方の支えのおかげ。たくさんの人に感謝したい」と頭を下げた。

 氷に立てる喜びを胸に、強い心でつかんだ復活劇。日本女子として10年連続表彰台を死守し、平昌五輪の出場枠が懸かる3月の世界選手権(ヘルシンキ)へも明るい兆しが見えた。「もっと戦える選手になりたい。そしてもう一度ここに戻ってこられるような、五輪に出られるような選手になりたい」。シンデレラガールはこれからもキラキラと輝くストーリーを紡いでいく。

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