ヤマハ悲願初V 清宮監督が気迫を絶賛

 「ラグビー・日本選手権決勝、ヤマハ発動機15-3サントリー」(28日、秩父宮)

 ヤマハ発動機が15-3でサントリーを破り、初の日本一に輝いた。スクラム、モールで大きく優位に立って主導権をつかみ、前半7分にCTBマレ・サウ、同26分にWTB中園がトライを決めてリード。後半にFB五郎丸がシンビン(一時退場)となるピンチもあったが、全員が激しいディフェンスで相手をノートライに抑えた。

 ついにつかんだ日本一の称号だ。ヤマハ発動機を率いて4シーズン目の清宮監督は、バス46台で磐田から駆け付けた応援団が喜ぶ姿を見て思わず声を詰まらせる。早大、サントリーで数々の栄光を手にしてきた名将は「うれしいというより責任を果たせたという気持ちの方が強い」と安堵(あんど)感をにじませた。

 しかも、公式戦では6連敗中だった古巣を下しての頂点。「体力、スキル、精神力。勝つために4年かかった」と苦難の道のりを振り返った。

 勝負の分かれ目はディフェンスと照準を絞り、試合開始直後から強烈なプレッシャーをかけ続けた。さらに安定感抜群のスクラム、ラインアウトでボールを支配。FW、BKが一体となって前半に2つのトライを奪った。後半10分に五郎丸が危険なプレーで一時退場となったが、「選手が必死に体を張ってくれた。今季のベストゲーム」と指揮官が絶賛した気迫で完封した。

 10年にクラブの強化費が縮小され、部内で15対15の練習マッチも組めないこともあった。清宮監督が就任してから、FW強化のため長谷川コーチを招聘(しょうへい)、レスリングトレを導入するなどレベルアップを図ってきた。「最高ですね。やっとここまで上り詰めることができた」と五郎丸。新たな歴史を刻んだヤマハが、来シーズンも一層の進化を目指す。

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