栗山監督「我慢のタクト」がサヨナラ打へ「最後お前で勝つんだとずっと言ってきた」涙ながらに明かす
「WBC準決勝、日本代表6-5メキシコ代表」(20日、マイアミ)
栗山英樹監督はサヨナラ決着の直後、三塁ベンチ前で殊勲の村上と抱き合った。
采配の流れが生んだ劇打だった。七回、吉田正が同点3ランを放った直後、ベンチには山川が準備していた。それでも指揮官は村上をそのまま打席に送り出した。この決断、そして「我慢のタクト」が村上のサヨナラ打へとつながっていく。
直後にメキシコ代表に2点を勝ち越されたが、ベンチに残しておいた代打・山川が1死二、三塁の場面で登場し、1点差に迫る犠飛を放った。そして九回、大谷の二塁打、吉田の四球から村上が左中間フェンス直撃の逆転サヨナラ二塁打。栗山監督は涙ながらに「最後、お前で勝つんだとずっと言ってきた」と明かした。
1次ラウンドから不振にあえぎ、準々決勝からは5番に降格させた。それでも先発オーダー表に名前を記し続けた。指揮官としてプレッシャーを感じながらも、信じた背番号55が最高の結果で報いてくれた。