「ＷＢＣ準決勝、日本代表６－５メキシコ代表」（２０日、マイアミ）

　大谷翔平投手が１点を追う九回、先頭で右中間へ二塁打を放った。

　「必ず塁に出ると自分で決めていた」。外角の変化球を引っ張り込むと、一塁手前でヘルメットを飛ばして二塁へ激走。滑り込むことなくベースに到達すると、三塁ベンチに向かって大絶叫。ナインを鼓舞するようなポーズをとって、侍ジャパンのムードを高めた。

　続く吉田正は四球でつないだ。無死一、二塁となり、序盤で好機をつぶしていた村上が打席に。左中間フェンス直撃の２点二塁打でサヨナラ勝ちし、決勝進出を決めた。

　「まさかこんな展開になるとは思ってなかった。最後の最後、いい打撃を見せてくれた。良い形で明日を迎えられると思います」と大谷。村上には「苦しかったと思うんですけど、人一倍バットも振っていた。必ず塁に出れば１点取れると思っていた。いいバッティングだったと思います」とたたえた。

　米国とぶつかる３大会ぶりの決勝へ「最高の舞台で最高の相手。楽しむ気持ちを持って明日を迎えたい。必ず勝つという気持ちを持って戦いたい」と力を込めた。