香川・宗雪「24時間、野球のことを」

 【香川・宗雪将司外野手】

 昨年に続き、香川の主将を務めるのは宗雪将司だ。今年は高校を卒業したばかりの選手が2人いる。合同自主トレ開始日の2月1日、まず「全員にあいさつをする」「しっかり返事をする」「時間を守る」など、基本的な決まりごとを伝えた。

 「僕が今年27なので、10歳まではいかないですけど。結構、年が離れますね」

 智勝(近藤智勝)コーチから「新しく入って来たヤツに、いいことをどんどん伝えながら上を目指してほしい」と言われている。

 「歴史があるチームですし『四国と言えば香川』と言って下さる方も多い。あいさつ、返事、時間に厳しい。いま伝えられるのはそういうことだと思うので。『強いガイナーズ』という伝統は、これからシーズンのなかで伝えていくつもりです」

 2年連続で3割を残していた打率を、昨年大きく下げてしまった。個人として総決算にしなくてはいけない1年だと考えている。

 先日、香川のOB、生山裕人さん(元千葉ロッテ)の講演を聞いた。そこで「確かにそうだ」と納得させられた思いがある。

 生山さんは足が売りだった。ヒットを打つよりも、ボテボテの内野ゴロでギリギリアウトになるような「おっ!」と思わせる全力疾走を続けていた。自分をどう売り出すのか。スカウトが見て「欲しい」と思うのか。客観的に見れば、足りないものが見えてくる。

 「例えばホームランが打てなくても、チョンと当てるくらいやったら『フルスイングの三振の方が見たい!』って言うお客さんも、多分いると思うんですよね」

 自分の良さを出す。そのためには打つしかない。だから、本塁打にこだわる。

 オフに恩師から「お前が一番あきらめてるんじゃないのか!」と喝を入れられた。もう一度、初心に帰る。

 「24時間、野球のことを考えて。食事も睡眠も練習も、生活すべてをNPBに行くために。それで出た結果を受け止めるしかない」

 5年前、まったく同じことを口にしていた選手がいる。やはり香川からNPBへと進んだ西森将司(DeNA)だ。先輩から後輩へ。伝統が引き継がれている。

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