広島・秋山 最下位転落危機救った逆転3号2ラン ひとり親家庭の親子を招待の特別な一日に「大きな歓声をいただけて幸せです」

8回、秋山(9)の逆転2ランに歓喜する広島ナイン(撮影・北村雅宏)
8回、逆転2ランを放つ秋山
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 「広島4-3中日」(2日、マツダスタジアム)

 アキのチカラじゃ!広島・秋山翔吾外野手(38)が1点を追う八回に逆転の3号2ランを放ち、ヒーローとなった。負ければ最下位に転落していた一戦で、ベテランがチームを救う一振り。新井貴浩監督(49)も頼もしい活躍に賛辞を惜しまなかった。鯉の逆襲がここから始まる。

 役者が一振りで試合をひっくり返した。秋山の放った打球がぐんぐんと伸びていく。「いけーっ!」と叫ぶ鯉党の願いにも押されて白球が右中間席に飛び込むと、本拠地は総立ちとなった。お立ち台に上がったヒーローは「大きな歓声をいただけて幸せです」と場内の歓声を独り占めにした。

 1点を追う八回だ。吉田に対し、2死から坂倉が左前打で出塁。期待が膨らむ中、秋山が打席を迎えた。カウント1-1からの3球目。「腹をくくっていってもいいかな」と狙っていたスライダーを完璧に捉えた。「手応えはあったが自信はなかった」と振り返る打球は、美しい放物線を描き右中間席に着弾。クールにダイヤモンドを一周したが、ベンチを飛び出して最高の笑顔で待ち受ける仲間を目にして、ようやく白い歯をこぼした。

 特別な一日にこれ以上ない一発を届けた。この日はひとり親家庭の親子13組30人をマツダに招待。同活動は西武時代の2015年から開始し、カープ移籍後も継続している。今季は招待した試合で自身がけがを負い途中交代するなど、思ったような活躍を見せられていなかった。

 今季、招待を予定していた最後の4試合目でお立ち台に上がり、「プレーする姿を見せられたなと思っていた。なんとか良い方に出てよかった」と安堵(あんど)の表情。「自分にとってもすごく大きな活動になっているかなとは、相変わらず思う。そういう人たちの前でヒーローインタビューまでできたっていうのは、今年は良い締めくくりだったなと思います」と充実感をにじませた。

 新井監督も笑顔で出迎え、ヘルメットをたたいて祝福。試合を決めたアーチを「本当に素晴らしいホームランだった」と絶賛し、「スタンドの満員のお客さんも盛り上がってくれていた。それも含めてよかった」と、逆転勝利を球場全体で喜ぶ一体感を感じ取った。

 負ければ最下位転落だった一戦を逆転で制し、チームは6カードぶりの勝ち越しをマーク。3位・ヤクルトとの差は4ゲームに縮まった。ヒーローはお立ち台で「Aクラスに残れるように頑張りたい」と鯉党に宣言した。目指すのは上位進出のみ。灼熱(しゃくねつ)の中、続いていく8月戦線を、ベテランがさらにアツく盛り上げていく。

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