広島・黒原 618日ぶり1軍へ 左膝&腰の手術乗り越え剛球復活 中継ぎ陣にさらなる厚みを「腕を振って強気に」
広島の黒原拓未投手(26)が15日、マツダスタジアムでの投手指名練習に合流した。16日に1軍登録される見込み。2025年5月に「左膝外側半月板の縫合術」、今年1月には「腰椎椎間板ヘルニア」の手術を受けた。24年シーズン終了後の10月6日に抹消されて以来、618日ぶりとなる1軍の舞台。2度の手術を乗り越え、チームのために全力で腕を振り抜く覚悟だ。
待っていた。左腕の帰還を、誰もが待っていた。晴天のマツダスタジアム。緑の芝生の上で、黒原はキャッチボールなどで充実の汗を流した。2度の手術を乗り越え、1年半ぶりとなる1軍の舞台。引き締まった表情に、強い決意がにじんだ。
「とにかく、しっかり腕を振って。縮こまらずにというか、腕を振ってやるだけだと思う。強気でやっていけたらなと思います」
左膝と腰のけがから復帰登板を果たしたのは、5月23日のファーム・リーグのソフトバンク戦。実に599日ぶりの実戦登板だった。今月13日の同オリックス戦では、4番手で登板し1回無安打無失点。2軍成績は7試合で0勝1敗、防御率1・23と安定感が光る。
オリックス戦では最速148キロをたたきだした。復帰後よりフォームが固まってきたため、球速は上昇カーブを描く。「最初は140キロ台前半。ちょっとずつ上がってきたという感覚。でも、まだ伸ばせる。マックスじゃない」ときっぱり。伸びのある剛球復活への手応えは、十分にある。
25年5月に「左膝外側半月板の縫合術」。大けがからの復帰を誓い臨んだ今年は1月に「腰椎椎間板ヘルニア」の椎間板摘出術を受けた。
24年は53試合で4勝3敗、防御率2・11。プロ初勝利も手にしていた。飛躍を期した翌年から2年連続での手術。不安な気持ちを抱いても不思議ではない。それでも黒原の視線は、常に前だけを向いていた。
「落ち込むとかは全然なかった。早く治して、チームに還元できるようにしないといけないと思っていた。自分の良いところを出して、(1軍に)呼んでもらえるように頑張ろうというだけだった」
己を信じやるべきことをやる。左腕の矜持(きょうじ)だった。
若手が多い中継ぎ陣の競争はし烈だ。遠藤や高、辻らが結果を出し続けている。黒原の1軍復帰はチームに新たな刺激を与え、相乗効果をもたらすはずだ。
「真っすぐが一番大事。ファウルを取れたりとか、カウントをしっかり取れるような状態になってきたら、自然に球速も上がってくると思う」
魂を揺さぶるような、あの強気の投球が618日ぶりに本拠地に帰ってくる。
