広島・ドラ5赤木 母・恵美さん始球式→先発の“母子リレー”から球団初7投手完封リレー「お母さんから始まって、最後までゼロで」
「広島4-0ヤクルト」(10日、マツダスタジアム)
広島が救援投手で1試合をつなぐ「ブルペンデー」で「母の日」に完封勝利を飾った。ドラフト5位・赤木晴哉投手(22)=仏教大=がプロ初先発で2回無失点。母の恵美さんが始球式を務め“母子リレー”で勝利を引き寄せた。7投手の継投による完封勝利は球団初。チームの連敗も2で止まり、1日で最下位から脱出。投打のかみ合った好ゲームから上昇していく。
1人のお母さんと投手7人が勝利のバトンをつないだ。お立ち台に上がった塹江は「赤木と赤木のお母さんからの良い流れを自分もつなげられて良かった」と振り返り、二俣も「赤木のお母さんが良い投球をして、良い流れでいけた。先に点を取れて良かった」と笑顔。隣にいた赤木は、はにかみながらスタンドからの歓声を浴びた。
この日は「母の日」にちなんで球場内でさまざまな企画が催され、その一環として8人の子どもを育て上げた赤木の母、恵美さんが始球式を務めた。偶然にも先発はブルペンデーのショートスターターとして赤木が起用され、異例の“母子リレー”が実現した。
緊張感マックスのプロ初先発。「緊張が上回って心にあまり余裕がなかった」という赤木だが、母の投球を見届け、去り際には「頑張って」と声をかけられた。きょうだいも全員集結。家族からのエールも力に変えて、初回を三者凡退で立ち上がると、二回も2死から安打を許しながら無失点に抑えた。191センチの大型右腕は「お母さんから始まって、最後までゼロでいけたので良かった」と息をついた。
恵美さんも「良いバトンが渡せて良かった」とにっこり。息子の登板は「自分の事よりも緊張した」というが、2回無失点の力投に「ホッとしました。いろんな方にお世話になりながら、大好きな野球を頑張っていってもらえれば。私はまた、追っかけをやります」と親心をにじませた。
赤木親子の後は塹江、遠藤、森浦、高、ハーン、中崎がつないでの完封リレー。新井監督も「ヤクルト打線に振れている打者が多い中、みんなよく抑えた」と評価した。7投手のリレーによる完封勝利は球団史上初の快挙にもなった。
開幕直後は救援陣の誤算で逆転負けを喫する試合もあったが、ここにきて安定感が光る。塹江と高はともに今季初登板から10試合連続無失点。遠藤も8戦連続無失点となり、開幕2軍だった面々が奮闘している。
少ない得点を守り切る戦いが今のカープの勝ちパターン。2点リードの七回を任された高は「どんな状況でもゼロで帰ってくるのが中継ぎの仕事。僕の立場で点を取られると2軍(降格)が見える」と力を込めた。最下位を抜け出し、浮上を果たすにはブルペンの力も欠かせない。
◆最多は8人 完封勝ちしたチームの、2リーグ分立後の投手起用人数最多は8人。近年では楽天が2025年8月31日の日本ハム戦で、内-鈴木翔-加治屋-西口-藤平-西垣-則本-宋家豪と継投し1-0で勝った例がある。
◆赤木晴哉(あかぎ・せいや)2003年10月5日生まれ、大阪府出身。22歳。191センチ、86キロ。右投げ右打ち。天理では現日本ハム・達の控え投手。仏教大を経て、25年度ドラフト5位で広島入り。
