広島・岡本 プロ初先発で今季初勝利スルリもイケる!堂々7回3安打無失点 スライド登板も「プラスに捉えた」
「ヤクルト2-1広島」(2日、神宮球場)
広島は1点リードの九回に2点を失い、痛恨の逆転サヨナラ負けを喫した。悔やまれる結末も、先発した岡本駿投手(23)が見せた7回3安打4奪三振無失点の好投が光となった。昨年は中継ぎで奮闘した中、プロ初先発での今季初勝利こそ逃す結果となったが、堂々たる101球だった。
歓喜に沸くヤクルトナインを、岡本はベンチからじっと見つめた。1-0の九回2死二、三塁。あと1アウトで手にすることができたプロ初先発での今季初勝利は、サヨナラ負けによりスルリと逃げた。それでも7回3安打4奪三振無失点。堂々と投げ切った101球だ。
「走者が出てから、先制点を与えないように。登板前に言っていた通り、粘り強く投げられました」
先制パンチにも動じなかった。初回。先頭の長岡に右翼線へ二塁打を浴びた。はじき返された2球目は、先発転向後に本格的に挑戦したカーブ。動揺しても不思議でない状況で、冷静に投げ込む。2死一、三塁から増田を左飛に打ち取り、無失点発進を決めた。
二回も先頭・岩田の遊撃内野安打や二盗などで、再び三塁に走者を置いた。最後は武岡を左邪飛。決め球とした直球は149キロを計測した。
150キロに迫る直球は力強く、ツーシームやスライダーの切れは抜群。中継ぎのときと同じように、一人一人を抑える気持ちを胸に、三回以降は徐々に調子を上げ、燕打線を封じ込めた。
八回の攻撃。1死一、二塁で打席が訪れると、代打が送られた。新井監督は「きょうは初先発。球数を100前後と決めていたので、あそこでスパッと代えた」と交代理由を説明。投球については「よく頑張ったと思う。粘って、点を先にやらずに、ナイスピッチング」とたたえた。
当初は1日の登板予定だったが、雨天中止を受けスライド登板。「準備する時間が増えたのでプラスに捉えた」。今季から先発を担う。気持ちの面など難しい状況を強いられながら、前向きに捉えることで乗り切った。
昨季終盤に先発転向を告げられた。「先発がつないでくれたマウンドを0点で終える。そういうところにやりがいを感じていて、楽しかった。だから、どっちもやりたいぐらいの気持ちでした」。役割は変わっても、目の前の打者を封じるという本質は変わらない。中継ぎで培った「粘り」が、最大の武器だ。
「次も、きょうのように走者を出しても、粘り強く投げたい。良い投球をしたい」。ロッカーへ向かうため、三塁側ファウルゾーンを歩きながら力を込めた。「粘り強く」。何度も口にしたその言葉を胸に、次回も力強く腕を振り抜く。
