広島・末包 新打法着手「100%の力を使い切れるように」インパクト重視 今季11発も右へは0

 広島・末包昇大外野手(29)が24日、打撃改良で逆方向への本塁打を増やすと意気込んだ。この日はマツダスタジアムに隣接する屋内練習場で自主トレ。今オフはインパクト時に100%の力をボールに伝えられるように、体の使い方を理想に近づけている。目標は今季1本もなかった右方向への一発。長打力にさらなる磨きをかけ、レベルアップしていく。

 甲高い打球音が、屋内練習場に響き渡る。年の瀬に突入しても、末包は自身の感覚と対話を重ねながらバットを振った。重視するのはバットがボールに当たる瞬間。「インパクトで力を出せるように。腕が伸び切ったところで打つのではなく、伸び切る手前ぐらいで打って、そこから押すイメージ」と理想の形を明かした。

 マシン打撃の前には2種類のバットを使ってティー打撃。片手一本で打つ場面もあった。10月中旬の秋季練習から導入したドリルで、打ち終わった後まで力を使う意識を染みこませる。「体の使い方とか、パワーをいかにうまく伝えられるかというところに重きを置いている」と狙いを説明。その先に見据えるのは、今季1本もなかった右方向への本塁打だ。

 今季は11本塁打で左翼方向が10本、中堅方向が1本だった。「長打力があると言われても、逆方向に本塁打を打てないと本塁打は増えない。逆方向に打つためとか、今まで入らなかった打球が入るように、100%の力を使い切れるようにしたい。パワーは十分あると思うので、ボールにいかに伝えられるか」と力の伝達を向上させていく。

 10月から始めたピラティスの効果も実感し「こうやって体を動かせばいいかな、というのは少しずつ分かってきた」と末包。今季以上のアーチ量産へ、理想のスイングを突き詰めていく。

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