広島ドラ1・平川 仰天発言「両打席で」エディオン看板直撃160m級弾宣言 マツダS見学で小園とも対面
広島の育成契約を含む新人9選手が16日、マツダスタジアムなどの球団施設を見学した。ドラフト1位・平川蓮外野手(21)=仙台大=は、左右両打席で右中間席最深部に設けられている「エディオンZONE」への看板直撃弾を宣言。160メートル級の特大アーチをかけ、鯉の看板選手を目指していく。
どこまでもワクワクさせてくれる男だ。マツダスタジアムに足を踏み入れた平川は、目を輝かせながらゆっくりと場内を見渡した。思い浮かべたのは真っ赤に染まった球場で大歓声を浴びる自身の姿。「ここでいっぱい打って活躍したいなと思いました」と本拠地でのプレーを心待ちにした。
15日の入団発表会見では、「やってやります!トリプルスリーを目指します」とプロでの目標を掲げたが、この日もビッグな野望をぶち上げた。左右両打席に入りスイングを披露しながら、視線は右中間席へ。その先にあったのは「エディオンZONE」と書かれた青色の看板だった。
14年4月に設置された同看板は、右中間席後方のコンコース付近に位置。直撃させるには160メートル級の超特大弾が必要となる。過去に当てた選手はいないが、平川には関係ない。「両打席でエディオン(の広告看板)まで飛ばせれば」と豪快に宣言。規格外の“エディオン弾”で本拠地を沸かせる覚悟だ。
“珍宣言”も飛び出した。大学2年の秋からスイッチヒッターに転向。これまで1試合で両打席本塁打を放った経験はないという。一方で「両打席でデッドボールはあります」と笑顔で告白。両打席アーチについては、「自分は狙って打てるタイプじゃない。練習をいっぱいやって入ってくれれば」と控えめに意気込んだが、両打席死球に関しては「当たりたくないです!」ときっぱり。らしさあふれるコメントを繰り出し、報道陣の笑いを誘った。
明るい性格を武器に、すでにルーキーの中で中心的存在となっている。新人9選手で唯一の高校生、ドラフト6位・西川篤夢内野手(17)=神村学園伊賀=を「あっちゃん」と親しげに呼ぶなど、同期との距離をぐっと縮めている。「緊張することなくみんなで仲良くできているかな」。グラウンドを離れても、ドラ1級の存在感を放っている。
グラウンド見学中には、自主トレでマツダを訪れていた小園と対面。がっちりと握手を交わし、新旧背番号「51」で初共演を果たした。「ファンを魅了するようなプレーをしていきたい」と平川。ドデカい夢を胸にプロの舞台で新たな歴史を刻んでいく
◆1試合左右両打席本塁打 広島ではシェーンが2度(75、76年)高橋慶彦が83年に1度達成している。セ・リーグの選手では金城龍彦(横浜)が06年に、パ・リーグも含めるとアルカンタラ(日本ハム)が22年に記録したのが最後だ。09年開場のマツダスタジアムでは、ビジター球団も含めて達成者はいない。広島ではかつて、高橋慶が83年から7年連続2桁本塁打を放ち長打力を発揮した。平川も続くか。




