広島・磯村が現役引退 カープ一筋15年「本当に野球センスがなくて、こんなにもできると」 山足、韮沢、名原も戦力外
広島は25日、磯村嘉孝捕手(32)、山足達也内野手(31)、韮沢雄也内野手(24)、育成選手の名原典彦外野手(25)に来季の契約を結ばないと通達したと発表した。磯村は現役引退を表明。カープ一筋15年のベテランは次なるステージに臨むと明かした。
潔く現実を受け止め、プレーヤーとしての日々に終止符を打つ決断を下した。磯村は「今年で現役は引退して、これから第二の人生に。本当に野球センスがなくて、こんなにもできると思っていなかった。皆さんのおかげで15年間、野球をやることができた」と周囲への感謝を述べた。
控え捕手の役目を担い、時には代打として勝負強さも発揮してきた。2019年にはいずれも自己最多の65試合で4本塁打。ただ、近年はケガも多く出番が減った。「ケガをしてはいけないけど、ケガをするぐらい練習しないと(プロ野球選手として)できなかった。そこに関して悔いはないです」と必死に努力を重ねた日々を振り返った。
09年には中京大中京で1学年上の堂林とバッテリーを組み、夏の甲子園優勝。堂林への思いを問われると「中学1年の時からずっと一緒に野球をやらせてもらって、野球技術や人間性も絶対に越えられない。たくさん面倒も見てもらったし、本当にうれしく思う」と涙を浮かべた。
グラウンド外では病院訪問や能登半島地震の被災地支援など、社会貢献活動を実施。今後は未定ながら「病院訪問であったり、自分が窓口になって、いろんな選手と一緒にやっていきたいというのはあります」と展望も口にした。「くじけそうな時があったけど『1軍で待ってるぞ』と気持ちを奮い立たせてくれたカープファン、球団の皆さんに感謝したい」。カープでの15年間を財産に、新たなステージに進む。
◆磯村 嘉孝(いそむら・よしたか)1992年11月1日生まれ、32歳。愛知県出身。178センチ、92キロ。右投げ右打ち。中京大中京高から2010年度ドラフト5位で広島入団。23年には国内FA権を得たが残留した。





